大学を知る 第17回 「経営・商学」
経営・商学って何を学ぶの?
経営学は企業や非営利団体など「組織」を研究対象とする学問です。企業の仕組みを解明する「企業論」を基礎に、企業が目的を達成するためにどのような戦略を立てるか(戦略論)、どのように組織を構築すべきか(組織論)が中心テーマとなっています。さらには、製品開発論、人事管理論、生産管理論、情報処理論などでそれぞれの分野や制度や実態及び有用な情報の獲得法を学んでいきます。
これに対し、商品流通や消費の面から経済を分析していくのが商学となります。流通論や貿易論、マーケティング論なども商学に属する分野となります。また会計学では主に企業の財務状態と利潤を巡る計算方法についての研究をしていきます。
経営・商学系では、経済学と比べると実学志向の強い授業科目が数多くみられるのが特徴で、ビジネスの国際化にともない、必修科目として経営英語を設けるなど、実践で役立つ語学力の養成に努めている大学も数多くあります。
「経済学」と「経営学」の違い
同じ「経済」という現象を対象にした学問ですが、経済学は経済の動向や法則の分析に問題意識が向いているのに対して、経営学は企業のマネジメントや行動原理を研究していきます。単に分析するのではなく、いかに行動すべきかを問題とし、実践を追及していくのが経営学の視点となります。
理系の学問にたとえると、経済学は自然界の物理法則を研究する物理学に、経営学はその物理法則を踏まえながら人間の生活にどう生かしていくかを学ぶ工学に似ています。