大学を知る 第18回 「数学」
数学って何を学ぶの?
数学は自然科学の理論を根底で支え、全ての化学を表す「ことば」として古くから人間社会の営みに深く関わってきた学問です。現代社会では欠かすことのできないコンピュータも数学の論理演算の応用であり、様々な研究開発分野での基礎となっています。
大学での数学は理論として追及する「純粋数学」と理学、工学、経済学などの他の学問に繋がる「応用数学」、さまざまな分野の現象を数学の理論で表す「数理科学」に分かれています。純粋数学はさらに代数学、幾何学、解析学の3つの専門分野に分かれています。
カリキュラムをみると、1・2年次には代数学、幾何学、解析学の分野で必要となる基礎科目を学びます。講義には演習が組み込まれ、問題を解きながら思考力を鍛えていきます。また数学的な問題をコンピュータを用いて解く方法を理解するために、コンピュータ実習や計算機演習などの講義も必修とされています。
3年次になるとより専門的な幾何学、解析学など純粋な数学の世界を見渡す科目や数理統計学をはじめとする応用数学系科目も展開されて、他分野への応用力を身につけていきます。
数学系学科は、数学科と応用数学科があります。数学科では純粋数学を中心に学び、応用数学科では各分野の基礎を学んだあと応用数学分野を広く学びます。数学科のみを設置している大学は多いものの、中には応用数学も学べる大学もあるため大学案内等で調べておく必要があります。
また、関連学科としてコンピュータの基礎理論や数理的手法により情報科学を学ぶ情報科学科、情報数理学科などもあります。工学部などの条項高額化と異なり、ソフトフェアの開発に重点が置かれているのが特徴です。
数学嫌いにひとにとっては、数学の良さはなかなか伝わらないと思いますが、数学は自然と対話することができる唯一のことばといってもいいくらいで、自然界に限らずあらゆる事象に数学が関連しています。論理的でなおかつ純粋な学問だからこそ、「数学は美しい学問」と言っても過言ではありません。