大学を知る 第25回 「航空・宇宙工学」
航空・宇宙工学って何を学ぶの?
航空機などを扱う航空工学、ロケットや人工衛星、宇宙ステーションなどを扱う宇宙工学があります。その開発・設計・製造・運用する理論を学ぶため、機械工学、通信・情報工学、材料工学、物理学等を融合した総合的な学問となります。
航空・宇宙工学は大きく分けて空気抵抗や浮力について研究する「流体力学」機体の構造や設計に関する「構造力学」航空機やロケットの飛行に必要な推進力を研究する「推進工学」操縦性や飛行の安定性を研究する「航空・制御工学」の4つから成り立っています。これらの基礎的な分野を軸にしながら、学習すべき内容は非常に広範囲に渡り、また進歩が著しい分野だけに最先端の技術に触れることもできます。
入学後は基本となる数学や物理を学び、専門課程になると宇宙や航空に直接関連した科目を履修していきます。華やかに見える分野ですが、実は地道な研究の連続のためコツコツと努力を積み重ねていける人が向いている学問となります。
航空・宇宙工学系学科が設置されている大学は数が少ないこともあり、入学はかなりの難関になります。高度な物理や化学の知識が必要なうえ、外国の技術者との共同研究も盛んなため語学力も要求されます。また、卒業後は大学院への進学率も高いのがこの学問の特徴でもあります。
なお、航空や宇宙といった名称が含まれない、機械工学系や通信情報工学系の学科でも飛行機や宇宙を対象とした研究をしている大学もあります。