国公立大の一般入試は、1次試験的な位置付けのセンター試験と、各大学別に実施される2次試験の得点の合計で合否の判定がなされます。
では、「2次試験」とは一体どういうものなのだろうか?
まず、センター試験についてふれておきますが、センター試験は、毎年1月中旬に2日間の日程で、全国一斉、同じ日程、同じ問題(受ける科目は受ける大学・学科によってさまざま)で実施される試験です。
一方、2次試験は、センター試験の約1ヵ月後の2月下旬から各大学ごとに違う試験問題で実施される試験なのです。
それでは、2次試験がどのような方法で行われるかと言いますと、「分離・分割方式」という制度で実施されます。各大学・各学部ごとで定員を「前期日程」、「後期日程」の2つの日程に振り分け、各日程ごとに試験を行い、各日程ごとに合格者が選抜されます。2次試験は、同じ大学・学部を前期日程、後期日程の計2回受けることもできますので、前期日程で合格できなくても、後期日程でもう1回試験を受けて合格するチャンスがあるというわけです。
また、前期日程とは別の大学・学部を後期日程で受験することも可能ですし、一部の公立大では、前期日程、中期日程、後期日程と定員を3回に振り分けて試験を行うところもあり、この場合は3回試験を受けるチャンスがあるというわけです。
しかし重要な点として、前期日程で合格して入学手続きをすると、中期・後期で受験した大学の合格対象者には、どんなにいい点を取ってもなれませんので、第一志望校を前期日程で受けることが一般的な受け方だということです。
また、定員配分も、前期日程が79%を占めているので、多くの合格者が前期日程で決まってしまい、後期日程で合格できる人数は少ないです。そして、難関国立大や、そもそも募集人員が少ない大学・学部については、後期日程の試験がない場合があるので、この場合、試験は前期日程1発勝負となります。