ワカるデキる 対数(5) ~3の33乗は何桁ですか?~

 では、今までの知識を応用して問題を解いてみよう!
 3^{33} は何桁の数字か?
 この問題の意味をよく考えてほしい。ポイントは「何桁の数字か?」という部分である。前回も述べたが、桁数を表すのに “10” を底とした指数で表現することになるのだ。すなわち、この問題のポイントは 3^{33} という数字を、”10″ を底とした指数で示す部分にあるのだ。
 よって、この問題を、 3^{33} は、”10″ という底の、何乗ですか? と読み替える。そうすると、これを \log_{10}3^{33} という数式で表現できるのだ!
 さて、以前学習した公式 \log_a m^n = n\log_a m を使って以下のように変形する。

\log_{10}3^{33}=33\log_{10}3

 ここで\log_{10}3=0.4771なので、

33\log_{10}3=33\times0.4771=15.7443

 ということで、15.7443 という数字が出てきたのだが、これは何を意味するかといえば、3^{33} は、1015.7443 乗だということなんだ。
 1015.7443 乗は、10^{0.7443}\times 10^{15} となるね。
 10^1 未満は必ず10未満の数になる。ゆえに、10^{0.7443} で1桁。 さらにそこに10^{15} がつくので、合計で16桁。 はい、答えは16桁になりました!
 というわけで、おおよその数が「数京」だということがわかりましたね。このように、大体の数、桁数なんかを考える上で、対数は非常に便利なわけです。
 でも、最初のヒト桁目が “1” “9” かで、ずいぶん違いますよね? ん~ん、なんとか、ヒト桁目を類推出来ないでしょうか? では、そこは次回勉強しましょう!

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