ワカるデキる 対数(6) ~対数の便利さ~

 さて、前回、3^{33} = 10^{15.7443} = 10^{0.7443}\times 10^{15} となることをお話ししました。
 ところで、この 10^{0.7443} はどのくらいの数なのでしょうか?
 以前、次のような公式をお話ししました。
\log_a m + \log_a n = \log_a (m \times n)
 当然、掛け算が足し算になるならば、割り算は引き算になるので、以下のようになります。
\log_a m - \log_a n = \log_a (m \div n)
 また、ここで、\log_{10}2=0.3010\log_{10}3=0.4771 であり、\log_{10}10=1 になります。( 10 を 何乗すれば 10 になるかといえば、1乗ですからね。)
 すると、以下のようになりますね。
\log_{10} 2 =0.3010
\log_{10} 3 =0.4771
\log_{10} 4 =\log_{10}(2\times2) =\log_{10}2 + \log_{10}2 =0.3010+0.3010+=0.6020
\log_{10} 5 =\log_{10}(10\div2) =\log_{10}10 - \log_{10}2 =1-0.3010+=0.6990
\log_{10} 6 =\log_{10}(2\times3) =\log_{10}2 + \log_{10}3 =0.3010+0.4771=0.7781
 以上から、0.6990<0.7443<0.7781 ですので、”5″ 以上で “6” 以下となります。
 そこで、3^{33}は、”5″ で始まる16ケタの数、すなわち “約5京” となるのです!
 大昔の科学者は、このような超巨大数の計算(例えば7の100乗とか)の計算をするのに、数年、下手をすれば一生をかけたことすらあったのですが、この対数のおかげで、数分で計算できるようになるのです! 便利でしょ?
 さて、その上で、次の写真を見ながら、大笑いして、このお話を終わりにしましょう! またどこかで続きをするかもしれませんがね・・・
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