中学受験 親は教えるべき?
中学受験の学習単元は小学校レベルを超える内容も多く、ご家庭で学習される場合、お子さまがつまづくケースもあるでしょう。
こうした場合、親御さんがどこまで「教えるか」についてはよく質問を受けます。応対として考えられるのは
①徹底的に教える・・・この場合は親御さんも受験内容を学習していただき、ある意味「家庭教師」になっていただいて教えていくことになります。
②アドバイスのみする・・・細かい学習内容は塾などを活用し、学習の仕方や受験への心構えをアドバイスするようにします。主にメンタル面でのケアを親御さんが担当するイメージです。
③ケースバイケース・・・①と②の中間にあたります。例えば基礎問題等については教え、専門的な問題は塾等に任せる、といったケースです。親御さんの科目ごとの知識や経験にも左右されます。
さて、①②③のどれが最善か?・・・これは「お子さまの状況による」としか言いようがありません。一般には①が最善のように感じられるかもしれませんが、親御さんが親身になって教えれば教えるほど「学習面に関する親への依存」も強まります。「何でも親に聞けばいい」となってしまっては、当然ですが学力は伸びません。また、学校や塾の教え方と異なる教え方をしてしまい、結果としてお子さまを混乱させるケースもあります。
その一方で②のような応対が最善かと言えば、これもケースによります。学校や塾の先生との相性が悪く、理解が不十分なまま、家でも放っておかれて八方ふさがりになってしまえばやる気も起きません。また、放っておかれることをいいことに、学習を手抜きし始めれば、これまたあっという間に成績が下がるでしょう。
こうしてみると、親御さんの学習への関わり方は、なかなか難しいものであることがおわかりいただけると思います。
ではどうすればいいのか?・・・私なりのアドバイスを述べますと、「学習における『自立度』」を目安にするといいと思います。
第一段階:自分から学校の宿題をやろうとしない。
第二段階:学校の宿題は一応やるが、かなりいい加減
第三段階:学校の宿題はしっかりやる。それ以外は特にしない。
第四段階:学校の宿題は完ぺきにこなし、受験対策の学習もある程度やる。
第五段階:学校の宿題は完ぺきにこなし、受験対策学習もしっかりおこなう。
親御さんの関わり方は、「段階が上がるにつれ、学習面よりその他の面でのサポートが中心になる」と考えればいいと思います。