酸化還元反応式 計算問題の解法
酸化還元反応で、よく試験で出題されるのが
酸化還元反応式からのmol計算や体積計算
中でも最も見かける問題をやってみます
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0.10mol/Lのシュウ酸20mLを硫酸酸性とした溶液に
過マンガン酸カリウム溶液を加え、過不足なく反応するのに40mL 要した。
過マンガン酸カリウムの濃度を求めよ。
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解法を順を追って確認してみます。
【手順①】 酸化剤と還元剤の発見
過マンガン酸カリウムは非常に有名な酸化剤。
シュウ酸は非常に有名な還元剤です。
酸化剤と還元剤の種類は、⇒ コチラを参照
【手順②】 イオン式の記入
それぞれ、次のようになります。
MnO4- + 8H+ + 5e- → Mn2+ +4H2O ・・・①
H2C2O4 → 2H+ + 2CO2 + 2e- ・・・②
【手順③】 電子e- の係数を合わせる。
①を2倍、②を5倍する。
2MnO4- + 16H+ + 10e- → 2Mn2+ +8H2O ・・・①
5H2C2O4 → 10H+ + 10CO2 + 10e- ・・・②
【手順④】 加減法で足す
①と②を辺々足すと
2MnO4– + 5H2C2O4 + 6H+ → 2Mn2+ + 8H2O + 10CO2
となります。
ここまでくれば、あとは計算していきます。
シュウ酸 ・・・ 0.10mol/L の 20mL (0.020L) = 0.10×0.020 mol
過マンガン酸カリウム ・・・ x mol/L の 40ml (0.040l) = 0.040×x mol
係数比率が
シュウ酸 : 過マンガン酸カリウム = 5 : 2
より、
0.10×0.020 : 0.040×x = 5 : 2
これを解いて、
x = 0.020 mol/L
となるわけです。
ポイントは、係数の比率を使って比例式を作ること。
試験頻出なので覚えておくと良いでしょう。
夏期講習中にも確認します。