適性検査傾向と対策 第1回 ~H24理系より
屋代附属中で実施される「適性検査」の問題は私国立の中学入試問題とは随分と異なる内容です。従って本屋さんなどで売られている一般的な中学入試問題集を解いていても、あまり効果的とは言えません。ではどのような問題が出題され、どのように対策していくのが良いのでしょうか。シリーズでお伝えしたいと思います。
これは平成24年度長野県適性検査Ⅱの過去問です。この問題はどちらかというと私国立中入試に近い出題です。首都圏の小6受験生ならスラスラと
210+0.76x=1380+0.16x
という方程式を立てて解いてしまうでしょう。(方程式を使うのは首都圏入試では普通です)
しかし長野県の現状では多くの受験生は方程式を知りません。(カンの良い受験生ならxの代わりに□を使って式を立てるかもしれません。まあそのような受験生は放っておいても合格するタイプです)
では、「普通の」長野県の受験生はどのように考えていけば良いのか・・・これは異なる2つの変化する量を比べるときの常道手段=差に注目するという考え方が役立ちます。
電球の値段の差は1380-210=1170より1170円
一方、100時間あたりの電気料金の違いは76-16=60より60円
1170÷60=19.5なので100時間×19.5=195時間
つまり195時間の使用で代金の合計が等しくなる
変化量の異なる2つの量を比べるタイプは受験算数の中では比較的オーソドックスな出題です。合格するには絶対に落とせない問題と言えるでしょう。理系適性検査問題集を使用して類題の練習を重ねさせましょう。その際、親御さんの方で「どう考えたの?」「「解き方を説明してみて」などと思考過程を意識させるようにリードすると良いと思います。ちなみに適性検査の問題は長野県を含めいくつかの都道府県で公表されています。ネットなどで探せば簡単に手に入ります。また本屋などに置いてある適性検査対策問題集を利用しても構いません。その場合は解答解説のしっかり書かれたものを選ぶようにすると良いでしょう。
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