数の神秘性

古代数学者たちの間では、数や図形に様々な吉凶禍福の迷信を織り込んで様々な占いをしていたようでこの思想は現在まで残っている。例えば、13という数字は縁起が悪いとか、日本では9は苦に通じ、4は死に通ずるから忌み嫌われているが、古代ピタゴラス学派の人々は数を次のように捉えていた。

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「1」は万物発生の根元を表し、「2」は女性を、「3」は男性を、「4」は中和を、「5」は男性「3」と女性「2」の結合で婚姻を意味し、「6」 には寒冷の秘密が含まれ、「7」は健康の秘密を蔵し、「8」「3」(男)と「5」(婚姻)の和で愛の秘密が含まれているものと考え、これらを巧みに利用 して占いをしていたそうだ。
また幾何図形では、6面体は土の秘密を抱き、4面体(ピラミッド)は火の秘密をもち、12面体は天空の秘密を蔵し、球は万物具足の完全なる神を表 すものとして、数の秘密と合わせて吉凶禍福の占いをしていたが、数や図形についてかような神秘的な考えを抱く古代の思想はギリシャに限ったことではなく、 インドも中国も日本も同様である。

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