絶対暗記!「化学式・化学反応式」④ -化合編-
今回は「化合」です。性質の異なる物質が反応して、別の性質の物質に変化することをい
いますが、ここでは2つの項目のみ覚えましょう。
①水の合成
2H₂+O₂→2H₂O
前項で説明したように、「水の電気分解」の化学反応式の矢印が逆になったものです。
実験操作としては、試験管等に水素を満たし、それにマッチ等で点火すると、水素が音を
たてて燃え、試験管の中に水滴がつく、というもので実にシンプル。気体等の特長は前項
を参照されたし!
②硫黄と鉄の化合
Fe+S→FeS
・鉄(Fe)…身近にある金属です。さびていなければ、銀色の金属光沢をもち、いろいろな物質と反応します。
・硫黄(S)…黄色の固体で金属ではありません。火山の噴火口でよくみられます。温泉成分にもなっています。火薬の原料にもなっていて、熱に反応しやすい物質です。
・硫化鉄(FeS)…鉄と名称がついていますが、鉄にあらず。金属光沢もなく、色は黒色でボロボロとくずれてしまうモロイ固体で、磁石にもつきません。鉄とは全く性質の異なるものです。
この項での注意点は
①鉄と硫黄の混合物から硫化鉄をつくる過程
上記混合物を熱するときに、上方を加熱し、一部が赤くなったら、加熱をやめる。赤い
部分から下方にむけて熱が伝わり反応が進み、黒色の硫化鉄ができる。
②混合物と硫化鉄に塩酸を加えた結果
混合物+塩酸→水素が発生(火を近づけると、音を立てて燃える)
硫化鉄+塩酸→硫化水素が発生(卵のくさったようなにおい、刺激臭)
つまり最初に述べたように、「化合」は性質の異なる物質が反応して、別の性質の物質に変
化することの典型的実験であるということ。
次項は「酸化と還元」です。